2016年12月31日土曜日

Nike Kyrie3に込められた哲学を噛み砕いてみる

ハンドリングの上手いバスケットボール・プレイヤーのを考えた時、我々はその手を思い浮かべる。しかし実際には選手達のフットワーク(足)がキラー・クロスオーバーやレーンを切り裂くようなドライブを生み出している。

畏敬の念を覚えるカイリー・アービングの敏捷性やスピード感からインスパイアされデザインされたカイリー3は、どのポジションでも瞬時にコート上で切り裂くように抜き去る選手のために、靴のレスポンス性や摩擦度を高めた製品である。

アービングは以下にバッシュがどう機能し、そのデザインのプロセスで学んだ事を語る。

足の前部の網目は他とは異なり、それがつま先を下に固定させてくれている。ナイキのチームが俺の足がプレイ中の信じられない足の角度の写真を見せてくれた。誰かをクロスオーバーしている時の足、身体の角度が、目の当たりにすると異常な状態にある事が分かった。シンプルなクロスオーバーをしようとしただけだが、足がコートに水平して接触している寸前の状態に驚いた。俺はカイリ3にそういう場面に対応できるようになって欲しいと思った。カイリ3は軽量で快適、そしてロックダウンしてくれる。

トラクションのポッドは驚異的だ。フロアと接触したときの反応が抜群だ。スタートしストップする、ビハインドのクロスからボールを取り上げ、その瞬間に止まる時には相手の足がまだ前に出ようとしている。これは大きな違いだ。バスケットボールはほんの僅かの瞬間でシュートを打てるかどうかに決まっている。カイリ3はそれを可能にしてくれる。瞬間に止まり、クロスし、方向転換する。他の選手達が履いて試すのが楽しみだ。

プレイスタイルだけがカイリ3に表現されてる訳ではない。カイリーの個性もカイリ3には思いが込められている。なぜ「JBY」と「H+H」がタング部に刻まれているかこう説明する。

JBY (Just Be You)「自分らしくあれ」は俺が日々のモットーとしている言葉。なぜなら自分の個性が好きだ。祝いたいぐらいだ。俺は全ての人は自分の個性を賞賛すべきだと思う。今の社会は、何か違った事を始めたり、何か新しい事を始めたら、蔑もうとする風潮がある。おれは賞賛すべきだと思う。個性は美しい事だ。

H+H (Hungry and Humble) 飢えと謙遜は俺の父親が子供の与えてくれた言葉。そして俺は娘に、スポーツをやるやらないに関わらず与えるだろう。いつも貪欲である事。いつも満足しない事。今を噛み締め、何を達成したのか確認し、そしてその先に何があるのか考え準備する。そして謙虚である事。気にも止めず謙虚であるべきだ。誰に対しても敬意を払わなければならない。他人の旅に敬意を払い、そして自分自身の旅にも敬意を払う。

更にアービングの人生がデザインに投影されている。アービングの母親、エリザベスの誕生日がローマ数字でインナーに刻まれており、これはアービングの両腕のタトゥーと同じである。そしてアービングの娘、アズーリがヒールのズーム・ユニットの箇所にも刻まれている。これはアービングが家族第一の哲学を大切にしている事を表現している。

カイリ3は$120から世界で発売されておりNike.comから購入できます。

Courtesy of Nike

2016年12月28日水曜日

Nike Kyrie 3を履いてみた

Nike Kyrie 3がリリースされたので履いてみた。

Nike Kyrie2(左) と Nike Kyrie3(右)。この通りヒールからの比較には大幅な差は無いように思えるが、
実は幅が3の方が広くなっている。

横からのKyrie2, Kyrie3の比較。
ストラップが無くなった事、くるぶしの箇所にカットがあるなどの変化が見られるが、
大きくフォルムは変化していない。



BIことブラック・アイスモデルはクリーンな黒。
トゲトゲな表面の素材が特徴的。

Kyrie3はハイでもなくローでも無いミドルカット。
紐は平ら。タングや踝の周りがどこかハイパーダンクに似ていて薄い。
Kyrie1や2とはここが異なる。
トラクションは相変わらずの抜群。
クッション性はそれほど変化があるとは思えなかった。

ヒール部分。
クリーンでシンプルかつ丈夫な印象。ロックダウンは悪くないです。

総評:Kyrie3を履いてみて以前のシリーズから大きく変わったと思えるのが、足幅の広さ。今回のモデルは少しゆとりが出て、キツく締め付けられる感じが無くなりました。そして踝箇所が薄くなった印象を受けるので、足首周りも以前よりゆとりがある感じですが、ここは個人差があると思います。クッション、トラクションには大きな変化がありません。デザインはトゲトゲが今回のポイント。触っても痛くないです。ローでもなく、ハイでもない、まさにミドルカットがカイリーシリーズですね。






2016年11月24日木曜日

【補足】Nike Kobe A.Dに採用されている技術

補足事項としてNike Kobe A.Dに採用されている技術を列挙しときます。


  • ヒールにはズーム・エアのユニットを搭載
  • ミッドソールはルナーロン
  • アウトソールはラバー
  • アッパーは通気性が良いダイナミック・フライワイア
定価は$160(1万8千円ぐらい、11月24日時点でのレート)です。

参照リンク


Adidas Harden1を履いてみた

Adidas Harden1を履いてみた。

Harden1を履いた第一印象はとても柔らかく、クッション性が良い。
紐は凄まじく細い。
内側の側面。紐は過去にハーデンがNikeで履いていたように、若干斜め外側に向かって配置された変形パターン。



ヒール部分。アディダスの3本線が斜線のように入っている。

内側の側面。素材はつま先の部分はレザー、アッパーは柔らかいエンジニアド・メッシュ素材を使っている。

トラクションとなる底面。六角形が大小にスケールされた、フィボナッチ幾何学のような柄となるトラクション。

総評:ジェームス・ハーデンの初めてのシグネチャー・シューズ。Nikeのカイリーを履いた時と真逆で、フィット感はかなりゆったりとした印象の靴。柔らかさもあるが、踵をあげた時にアッパーのメッシュ素材の皺寄せの粗さが、そして(プレゼントのラッピングに使われてるような)紐の細さが個人的には不評でした。ジャイラの配色は気になるとこです。



2016年11月23日水曜日

Kobe A.Dを履いてみた

Kobe A.Dがリリースされたので履いてみた。

Kobe 11と後ろから比較。A.Dはヒールカップが強調され、”つまみ”がアキレス腱にかかる程に長いのが特徴。

横からの比較。フォルムは似てはいるがA.Dはヒールを中心とした後部、ソールの厚さに変化が見られる。

A.Dは紐が細くなっており、フライニットよりも柔らかい素材が使われている。
足首周辺のフォルムは11よりも若干細身。

至ってシンプルでクリーンなKobe A.D

タングとヒールの高さが突出している。素材とフィットは相変わらず素晴らしい。

ヒールカップには光沢と大きなコービーのシンボルロゴである鞘。
そしてDNAの螺旋と蛇を混合させたようなロゴもあり、今回はアキレス腱の縫い目が無い。
トラクションとなる底。10と6のパターンを混合させたようだ。

外側の側面。メッシュのような素材は今までのシリーズでは1番柔らかいのではなかろうか。
「つまみ」を除けば、Kobe7に柔軟性とフィット感、そしてクリーンな感じをもたらしたようにも思える。
前面部。このメッシュ素材が柔らかさがオンコートでどういう影響をもたらすのかはまだ未知。

総評:Kobe12ではなく、Kobe A.Dとして存続が決まったコービーのシグネチャモデル。過去のモデルからは全体としてKobe 7とKobe 5から欠点を最新のモデルのフィーチャーや素材で解消させた印象を。個人的には「つまみ」の部分がアキレス腱と擦れるのでマイナス。そして、紐が細い、思った程クッション性は感じないなど、通常よりも気になった点が多かった。全体的なフィット感は圧迫感がちょうど良く、確かにヒール部分の安定性は感じられた。メッシュ素材の柔らかさはフライニット以上の人気になる可能性は感じた。Eliteでどういう変化があるか、か期待したい。





2016年11月1日火曜日

ついにKobe A.D. がベールを脱いだ!?

本日、アメリカ時間の11月1日(月)、Nikeから正式にNike Kobeシリーズの次期モデル、Kobe A.D. がアナウンスされました。

コービー・ブライアントが衝撃的な60得点の引退試合があったのが2016年の4月13日。その翌々日から、彼は既にオフィスで人生の次のページをめくるべく、過去20年のプレイヤーと変わらぬ気迫でスタートしました。

コービーは選手から師へと変遷し、その知的なアプローチはいわゆるマンバ・メンタリティを継承する事にあります。これはフットワークからディフェンスの先読みになど、ゲームの細部にまで至ります。それは試合に望むための装備もです。

「私がコート上に居なくても、世界中にはマンバ・メンタリティを継承している選手は多くいます。バスケットボールやフットボール、そして日々の仕事に励む人々に至るまで、日々よりよくなりたい、偉大になりたいと思う人々を私は見てきました。」

コービーの引退後初となるシューズは、Kobe A.D.です。ローカットで軽量に開発されたバスケットボールシューズの革命は継承されます。ヒールにズームエアを備え、ミッドソールにはルナーロン、アウトソールには最小のラバー素材。マイクロトレッドのトラクション(摩擦)、リアクション(反応)と柔軟なクッション性はコートの感触を伝えます。通気性の良いメッシュのアッパーはダイナミックなフライワイヤを素材とし、急な方向転換に必要なヒールのロックダウン(固定)を可能にさせてくれます。

Nike Kobe A.D.は11月21日に$160(約16、700円)でNike.comや取扱店で発売予定です。


Kobe A.D.で分かった事

  • Kobe 12でなくA.D.らしい。今後も番号はつかないようだ。
  • A.D.はAfter Death(死後), After Dynasty(王朝の後)などの説がある。
  • Kobe A.D.はKobe 9に似ているらしいが、足首やヒールのサポートが改善されたようだ。
  • Kobe A.D.はKobe 6のトラクションを使用している。
  • Kobe A.D.はヒールカップ、ヒールカウンタの柔軟性と安定感を改善する事で、よりよいコート上での動きの変化を実現している。
  • 値段がKobe 11 Eliteの$200から$160に値下げされた。


Kobe A.D. ~ Courtesy of Nike.

2016年10月29日土曜日

Underarmour Curry 3をガッツリ履いてみた

アンダーアーマーのカリー3が発売されたので、ちょっと試しに履いてみた。

黄色と黒の配色。タングは大きくアンダーアーマーのロゴ。

全体的に黒が覆う。素材はタング部分、サイド、共に柔らかい。
外側の素材は内側と違う。

ヒール部分の柔らかいラバー素材。大きなSCのロゴ。

内側のサイド部分。外側と内側で、模様と素材が違うパターン。
内側の方が柔らかくクッション性、通気性がある。

ヒール部分から、内側のサイド部分に至ってはカモフラージュ柄。
なかなか柔らかく、通気性も良さそう。
紐も黄色と黒のスプリンクル模様。カモフラージュ柄によくマッチしている。
タングの素材と長さが過去のシリーズよりも◎
底部分は無難なジグザグ模様。


Jordan XXXIとの比較。実はフォルムと高さが似ている。
ただ、軽量感と通気性、柔らかさはカリーに軍配。

総評:今回発売されたカリー3は素材や履き心地の全ての点で個人的には過去のシリーズで1番良い感じがします。ローカットが楽しみなシリーズになりそうな予感。4.6の評価です。


2016年7月2日土曜日

Nike KD9をガッツリ履いてみた

さて期待感が上がっていたKD9を履いてみた。

このように前半分がフライニット、後ろ半分がメッシュ系の素材で2分されている。
今回のモデルは至る所にズームということで、ズームバッグが全面的に施されている。

つま先にはKDのシグネチャー入。

ヒールは8よりシンプルになった感じ。ロゴがある。

デザインは悪く無い。個人的にはこのUSAカラーは好きです。
しかしながら、この足を包む箇所からタングにかけて難点が、、、

足首から前方箇所はフライニット。意外とフライニットに硬さを感じた。
紐は円形。フィット感は悪くはないがこのタング部分に賛否が別れそう。
ハラチのインナーのような入り口、しかしながらタングと入り口自体が固く柔軟性が無いので、
足首部分が太い方は窮屈さを覚えるのは間違いない。ちょっとこの点はマイナス。

アウトソールは蜂の巣のような模様。
ポイントは指先のフロント部分とミッド&ヒール部分が分割されている。
全体的にズームバッグが備えられているが、つま先の重心移動や柔軟性が増した。

KD8との比較。高さは似ているが素材が変わったため8よりも通気性がある。
丸みを帯びたデザインがハイパーダンクにも似ている。

Kobe11との比較。ヒールとタングは長いが高さとしてはそれ程遜色が無い。
軽量感はどちらも互角。

総評:デザインとカラー、そしてフライニットの採用に期待した今回のKD9。この商品の売りは「至る所にズーム」ですが、確かにクッション性は良かったですが、驚きのという訳でもなかった。軽量感とローカットな感じはKobe11と比較しても遜色はありません。ただ、、、どうもいつもKDシリーズには欠点が1,2はありますね^^; 足首が細い私でも靴に挿入する時がキツく、タングから足首周りの柔軟性には欠けます。足首の太い方や、サポーターをする方はかなり苦戦するのでは無いでしょうか。。。定価も$150とプライスダウンしましたが、個人的な評価は3.8/5です。






2016年6月25日土曜日

ケビン・デュラントのゲームを変えるKD9登場!!!

ケビン・デュラントが初めてNike KD9を履いた時に33得点した。彼は、「私の今の興味は変わった、ゲームも変わった、そしてこの靴はその私にピッタリだ。」と述べる。KDライン初のフライニットモデルは、デュラントの流れるようなプレイスタイルにマッチしている。

アッパー部分は右から左に素早くクイックする事を楽にさせ、その流れでプルアップのジャンパーを放つ事が容易な靴だ。私自身の特徴をよくつかんだカスタムメイドな靴である事が皆に分かってもらえると話す。

素材としてはトップのフライニット、そしてアッパーからヒールにかけてのエアーズームのバッグ(袋)が特長である。ズームバッグはヒールが16mmと分厚く、アッパー部分は10mmと全体的なクッション性が確保されている。

KD9 Zeroは世界で限定発売。そして、「プレミア」と「ミックドロップ」は追って発売される予定。価格は$150。


KD9のデッサン。Courtesy of Nike.

2016年5月22日日曜日

【ストーリー3話】Kobe 11 ミューズ・パック 〜マーク・パーカー編〜

Nikeの会長でもありCEOでもあるマーク・パーカ氏は今までクリエイティブになれる環境を作ってきたとコービーは語る。彼は物静かだ深く物事を考えている。彼はいろんなシチェーションで質問をし解決策にたどり着く。リーダーシップやフォーカス、そして物事の方向性を決める上での事など、ビジネスで忙しい合間にも僕自身をメンターしてくれる。それはとても有り難いことだ、コービーは言う。

我々がいつもやっている事は、僕自身がどうやったらより良いバスケットボール選手になれるかを追求している事だ。その観点からバスケットボールのシューズをどう革新するか考えている。時にはその革新はリスクを伴う。しかし、その革新が理にかなっていて有益なものであるならば、そのリスクを冒してでも僕らは突き進む。

Nikeは選手達の声を聞くことで、この産業の頂点に立った。これは今後も続いていくことだろう。


マーク・パーカモデル。ブラック・マンバの異名をとるコービー・ブライアントの象徴となるシューズ。
黒い蛇をイメージしたシューズ。Courtesy of Nike.

2016年5月15日日曜日

Adidas Crazylight 2.5 Boost Low James Harden を履いてみた


Adidas Crazylight 2.5 Boost Low James Harden を履いてみた。

以前から気になっていたAdidasのジェームス・ハーデンモデルの靴を履いてみる。
この配色がジョーダン11ローにも似ている。

初めて履いてみた感想は意外と幅が狭い。
しかしながら、NikeのKyrieシリーズよりまだ幅には余裕がある。
Kobe7に幅が近い印象。

メッシュ素材はなかなか良く、ブーストのクッション性もなかなか良い。

ローカットと踝や足首周りのフィットは悪くない。
唯一気になったのが2箇所。
その一つがインナーの内側のゴムのストラップが擦れるのが気になった。
これはKobe7でも個人的には擦れて嫌だった点。 
ハーデンがナイキで使用していたHyperchaseのように、
タング部分は内側に斜めの方向でデザイン。
ただ、Hyperchaseより個人的にはこちらの方が極端でないので好きだ。

こちらはジョーダン11のローとの比較。
実は結構似ている点が多い。紐の太さも近いものがある。
2つめに気になったのがつま先。ちょっと窮屈な印象だった。

Jordan 11 LowとHyperchaseを混成したんじゃないか?という印象を持った。
またトラクション周りはジョーダン3、4の印象も見受けられる。

ヒール部分。


靴底&トラクション。


総評:個人的にはデザインと配色が気になったジェームス・ハーデンのアディダスのシューズ。靴の幅の狭さが意外だったが、インナーのバンドの擦れと、つま先部分の狭さが気にならなければ◎ 値段も$130とお得です。